会長挨拶
第66回日本肺癌学会九州支部学術集会
第49回日本呼吸器内視鏡学会九州支部総会の開催にあたって
会長 光岡 正浩
久留米大学医学部外科学講座 呼吸器外科 教授
この度、2026年2月13日(金)・14日(土)に、第66回日本肺癌学会九州支部学術集会ならびに第49回日本呼吸器内視鏡学会九州支部総会を、久留米萃香園ホテルにて開催させていただく運びとなりました。歴史ある両学会の開催を主催できますことを、大変光栄に存じます。これら二つの学会は、2011年まではそれぞれ独立して開催されておりました。しかし、発表分野に重なる部分が多く、会員の重複も多いことから、2012年より合同開催となりました。初めての合同開催では、飯塚病院呼吸器内科の山本英彦先生が会長を務められました。
久留米での開催は、肺癌学会が1971年に久留米大学放射線科の尾関巳一郎先生、呼吸器内視鏡学会が1994年に古賀病院の古賀俊彦先生のご担当以来、長らく途絶えておりましたが、2022年には久留米大学呼吸器内科の星野友昭先生が会長を務められました。あいにく当時はコロナ禍の影響によりリモートでの開催となりましたが、今回は久しぶりに、皆様を久留米の地へお迎えできることを、事務局一同、心より楽しみにしております。
今学会のテーマは、久留米大学の建学の精神である「国手の矜持(ほこり)は常に仁なり」に基づき、「仁」といたしました。これは、本学の前身である九州医学専門学校の校歌(北原白秋 作詞)に由来するもので、「患者に寄り添う医療」への想いを込めております。会場となる萃香園ホテルには、北原白秋氏が実際にこの校歌を作詞した部屋が今も残っております。
特別講演には二名をお招きしております。ひとりは、九州博報堂初代代表取締役社長である江﨑信友氏(現取締役会長)です。氏のご実家は「菊美人」で知られる江﨑酒造であり、北原白秋氏のご姉妹が江﨑家にご縁を結ばれたことでも知られています。もうひとりは、「寄り添う医療」の実践者として、元東京大学病院がん相談支援センターの外科医・野村幸世先生にご登壇いただきます。
地方会は、若手医師や学生にとって発表経験を積む貴重な機会でもあります。1日目には、専攻医セッションおよび学生セッションを設けております。各セッションで優秀演題に選ばれた発表者には、1日目夕方の全員懇親会にて表彰を行う予定です。多くの施設からの積極的なご応募を心よりお待ち申し上げます。
会員の皆様におかれましては、ぜひ多数ご参加賜り、活発なご討論とともに、久留米ならではの歴史と文化、そして冬の筑後路の魅力も存分にお楽しみいただければ幸いです。皆様とお目にかかれますことを、心より楽しみにしております。